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東京に戻ってきて、いや、トランジットのためオークランドに寄った時から、振り返ってばかりいる。なんて芳醇な時を過ごせたのか、なんと素敵な場所だったのか。まわりを覆うつまった苔、樹木からも垂れ下っている。樹のようにすっくと伸びた羊歯、木々の間を埋めるかように存在する。まわりを囲む山々は氷河に削れ、急峻である。岩肌は荒い。山肌から流れ落ちる何本もの滝は、雨のため本数を増やし激しさを増す。雨が止むと、陽ざしに照らされた斜面は輝く。湖水に浮かぶ山々は水面に映り、藍の色を濃くする。飛行機の爆音のような滝音、大きくて高い。歩みを待つように、枝を移る小鳥。土が薄いため、樹雪崩が起きた跡、その瓦礫のような場でたくましく育っている樹木。道沿いに流れる川は雨でも濁りをもたない。穏やかな湖水。
ティアナウからミルフォードサウンドへ、4日間、そんななかを歩いてきた。
その途上のクィーンズタウンも美しい街だった。
行程をともにした44人のフェロー、いつかまた逢えるかもしれないが、しばし、さようならだ。記憶が無くならないうちに、すべての記録をこのページに載せることにする。


